Space Battleship Yamato・・・実写版ヤマト

今回は全然ご近所の話ではありません。

今更なのではありますが、劇場へ見に行けなかった宇宙戦艦ヤマトの実写版を見ました。
はい、DVDで自宅鑑賞であります。

この時期ですので、ネタバレしてもいいかなぁ。まだ見てない人は読まないで下さい。

感想としては、色々突っ込みたいところはある物の、うまくまとめたなって感じでしょうか。
ネット上では、第1作と、さらば、完結編を一緒にしたような・・・・というのをよく目にしました。
まぁ、異論はないのですが、DVD見てて思い出したのが、石津嵐、豊田有恒の小説版宇宙戦艦ヤマト。
内容というより、話の骨子が、だいぶ反映されてるのではないかと。

小説版でも、コスモクリーナーは存在しません。
イスカンダルに住んでいた人間はすでに滅びていてコンピュータだけが存在している状態。
このコンピュータを守るために、ガミラスが作り出された・・・という物だったと記憶しています。

もっとも、内容の方は、あまりにアニメ版とかけ離れていて、衝撃的でした。
もう、ヤマトファンの女の子が、「これはヤマトじゃない、もう見たくない」と言って、私に本を貸してくれたほど衝撃的でした。

不満だったのは、最初のシーン。
古代守が、沖田艦の盾になって逃がすというシーン。
あそこはやっぱり
沖田:「明日のために今日の屈辱に耐える。それが男だ」
守:「男なら、戦って戦って、戦い抜いて一つでも多くの敵をやっつけて、死ぬべきじゃあ無いんですか!」
のやりとりが欲しかったなぁ。
守があっさりしすぎてて・・・・。
あと、沖田艦長の
「バカめ、といってやれ」
も欲しかったけど、そもそもガミラスからの入電がないから無理か。

ヤマトの発進シーン。
なかなかの物でした。
が、超大型ミサイルが飛んできて、ヤマトがミサイルを撃破、黒煙の中から姿を現すという、アニメ史上に残る名 シーン。
ここがもうちょっと!
大気圏中でいきなり波動胞をぶっ放すっていうのにも愕然としましたが・・・。
まあ、イスカンダルでも地表すれすれでワープなんて芸当を披露してくれましたがこの辺りは目をつぶります。

あと、真田さんが死ぬシーン。
いや、もうここは、「さらば宇宙戦艦ヤマト愛の戦士たち」で涙した人たちは、無条件に号泣するシーンです。
もうギバちゃん最高!どっからどう見ても、真田さんだよ!
斉藤!ちょっと細いけど、あんた斉藤だよ!
これはもう撮影云々ではなく、役者さんの思い入れが半端ないわ。
ってなわけで、よくもまああの場面をここまで再現してくれたなって思うわけですが、一つだけ・・・
真田さんの「隊長・・・ありがとう」が無かったんだよなぁ。あれあったら最高だったんですが。

ただ、感心したシーンも。あの斉藤の名台詞「技師長!慌てず、急いで、正確にな!」に、ちゃんと伏線が張られてたことですねぇ。

すげーーーって思ったのは、役者さんたちです。
キムタクの古代は、キムタクの古代だったわけで、それはそれでよしとします。
前出のギバちゃんの真田さんは、しゃべり方から雰囲気から、真田さん以外の何者でもありません。
ギバちゃんの真田さんではなく真田さんを演じたギバちゃんでした。
西田敏行の徳川機関長。出番はそう多くありませんでしたが、紛れもなく徳川機関長になっておりました。
死に際の「エンジン出力低下・・・しかし・・・航行に支障なし」の台詞もはまってました。
アニメ見てないだろうになぁ。
沖田艦長、アニメの重厚さと力強さには及ばない感じがありましたが、
「しばらく一人にしてくれんかね」「佐渡先生・・・・ありがとう」の流れは、完璧!

さて、問題の森雪です。
ブラックタイガー隊になっちゃってたのには、驚いたけど良かったな・・・と。
黒木メイサで良かったとも思いました。
ただ、とてつもなく難しい役回りですよねぇ。
なんたって、森雪であり、スターシャであり、テレサなわけで松本ヒロインを全て体現しなければならないと。
うーん、黒木メイサのクイーンエメラルダスも見てみたい。

総じて、かなり良くできてるなと思える作品に仕上がっていて満足なのですが・・・・。
根本的なところとして

これ作った人たちや、見てる人たちって、きっとアニメ版のヤマト世代の人で・・・で、そのヤマト世代の人たちはすでに管理職なんかの指示を出す役回りになってきてるわけで・・・つまり、古代君の年代から、沖田艦長に近くなってきてる。
自分の力を武器に青臭く批判したり突っ走ったりしていたころから、全体を見、指示を出し、責任を負わなければならない立場に変わってる。
そう考えると、この映画で描かれた古代進と沖田十三の確執や会話、第三艦橋のエピソードってのは、まさにその世代に向けたメッセージだったように思う。
アニメでは古代守を救えなかった沖田艦長という、進の認識が、映画では古代守を切り捨てた沖田艦長という認識に変わっているところもこれに関係してるんだろうね。
アニメとシチュエーションは変わらないのに、妙な違和感を感じたのはこの点だったのかもしれないなぁ。
宇宙戦艦ヤマトも・・・・年取っちゃったんだね。

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