イベント情報で載っけた「興玉神社」です。
安久というところにあります。安久小学校から入り込んでいく道もありますが、こちらを通るとかなり細い道を通っていかなければなりません。安久保育園を少し三股に向かって行ったところを右手に折れていく道がよいでしょう。
この神社、国の重要文化財に指定されているものがあります。この神社が指定されているのではなくて、神社の本殿にある内神殿が指定されています。
で、この内神殿というのが薬師如来を祀る薬師堂の厨子。神社の本殿に薬師堂の厨子???
これが実におもしろい話で、この厨子は元々ここから一㎞ほど東に行った「正応寺」というお寺にあったもの。ところが明治に入って神仏分離政令の元、廃仏毀釈が起こります。元々は、それまでの神仏習合から神様と仏様を別々に取り扱おうとしたものだったのですが、結果的に仏教に関するものをなくしていくという運動につながってしまいました。
当然、この時代の流れの中で「正応寺」も・・・。ところがこの時、住民たちが機転を利かせます。寺にあるから壊される、それじゃぁ神社の本殿に「内神殿」として安置しておけばやりすごせるんじゃないか・・・と。
これが功を奏して、薬師堂の厨子は破壊されずにすんだわけですが、後に調べてみると棟木に「奉造立 薬師如来御圖師壹宇 応永己六年十月七日卯」とあり1399年に作られてものであることがわかりました。
これは、宮崎最古のものらしいです。
そんなわけで、この内神殿が国の重要文化財に指定されます。
さて、参詣した折には、拝殿の賽銭箱前に、地元の子供たちがずらりと陣取りゲームに興じておりました。重要文化財のすぐ側で、ゲーム・・・とも思いましたが、それだけ地域に密着した、地元の人にとっては当たり前の場所ってことなんでしょうね。
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