26日の噴火の後、仕事場のある高崎はたいした降灰もなく、火山灰のことなどほとんど頭になかった私でしたが、その数時間後に降灰のすさまじさを体験することになったのでありました。
私の自宅は、三股町という所にあるのですが、高崎から三股町へのルートは主に2つ。幹線道路(221号線)を使って志和池(しわち)、都北町と抜けていくルート(大きな地図で見る)と、”朝霧ロードを通って縄瀬、高城、三股へと抜けるルート。(大きな地図で見る)
「いやぁ、噴火ってすごいねぇ~」なんて職場で悠長に構えておりますと、先に帰った同僚の方から電話が・・・。
「今志和池付近を通っているんだけど、灰で前が見えない。高崎とは全然違う。早く帰った方がいい。」と。
すでに外は日が沈みかかっております。完全に暗くなる前に帰った方が良かろうと慌てて支度。
221号線は降灰がひどいとの情報から、朝霧ロードを選択。
縄瀬の手前まではほとんど灰はなく、ほんとにそんなにすごいの?と疑いたくなるような状態。ところが縄瀬に入ると車にパシパシ何かが当たる音がし始める。でも、視界はそこまで悪くない。
状況が変わったのは、縄背を抜け、高城に入ったときでありました。
霧雨が降るように、灰が降ってくる。石山観音を通過する頃には車のフロントグラスに灰がへばりつきはじめた。ワイパーで落としたいところだけど、ここでワイパーをつかうとフロントグラスが傷だらけになってしまう。
さて、朝霧ロードで石山観音を通り過ぎると、谷になった場所がある。予想もしていなかったのは、この谷の部分に火山灰が逃げ場を失って吹きだまっていたこと。それが、車で舞い上がり数メートル先も見えない状態。おまけに、道路は灰で埋まってラインが全く見えない。
普段なら2分ほどで通過できるこの谷をいったい何分かかったことか・・・。これは、家までたどり着けるだろうかと本気で思いました。
ようやく谷を抜け、自宅まであと半分となったとき、大変なことに気がつきました。
「やべ・・・ガソリン切れそう・・・」
※写真は、晴れた空を覆い隠していく噴煙の様子。
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